トルコで朝食を食べたときのこと。印象に残ったのは、オリーブの種類の多さだった。
緑のもの、黒いもの。それぞれ小さな器に入っていて、トマトやきゅうり、チーズと一緒に、大きな皿に並んでいる。そばには薄いパンと、くびれたグラスに入ったチャイ。

オリーブ、とひとことで呼んでいたけれど、朝からこんなにいろいろある。添えものというより、ちゃんと朝食の一品なのだ。
パンを食べて、チーズを食べて、次はどのオリーブにしよう。小さな器が並んでいると、食べる順番まで迷ってしまいそうだ。

トルコで「カフヴァルトゥ」と呼ばれる朝食は、こうしてパンやチーズ、野菜、オリーブ、甘いものなどを組み合わせて楽しむ。内容は地域や店によってさまざまで、オリーブにも色や大きさ、味わいの違いがあるという。[1]
ところが、この朝には、料理のほかにも気になるものがあった。
蜂が、寄ってきた。

それも、なかなか落ち着いて食べられないくらいに。小皿には、招いた覚えのないお客さんまでやってきた。
白いスプーンを渡した器の縁に、2匹。オリーブの違いを楽しみたいこちらにも、少し遠慮してもらいたいところだ。
前回のロンドンでは、隣の人の朝食が気になった。今度のトルコでは、自分の皿に寄ってくる蜂が気になる。旅先の朝ごはんは、食べもの以外のことまで覚えている。

もちろん、トルコの朝が毎日このような食卓というわけではない。忙しい平日には、ごまをまぶした輪の形のパン「シミット」と紅茶で手早く済ませ、週末にはゆっくり朝食を楽しむこともあるそうだ。[1]
次に食べるなら、オリーブをもう少しゆっくり味わいたい。
蜂のみなさんには、別のテーブルをお願いできないだろうか。
SOURCES 出典

トルコの朝食のこと
お時間あれば、もう少し。
ほかの読み物を探す Vayuの棚へ →


