PERU DIARY vol.04Words / Photos : sumicco
天空都市、マチュピチュ ― 母と見た景色
一度は見てみたかった場所。
天空都市、マチュピチュ。
機会があるときに行こう、って決めて向かった。
母も一緒だった。
「行けるうちに、行っておこう」って、母との旅ではいつもこれが合言葉になってる。
実際に着いてみたら、写真で見てたよりずっと壮観だった。
石組みの遺構が、雲かかる山肌にぴたっと収まってて、これはもう自分の目で見てもらうしかないなと思う。
遠いけど、それだけの価値はある。
母の隣で、素直にそう思えた。
遺跡のあちこちで修復・メンテナンスしてるおじさんたちがいて、声かけると気さくに応じてくれる。
ふと、母にも優しく声かけてくれてるのに気づいて、なんかじんわりした。
長い年月経った石組みを、今もこうして誰かが守ってるんだなって思うと、遺跡そのものだけじゃなくて、その営みにもちょっと胸打たれる。
* * *
写真撮っててふと気づいたこと。
人が写り込んでない方が「きれいな一枚」になりそうなのに、実際は逆だった。
誰もいない構図だと、どこかガイドブックの一ページみたいになって、今ひとつ現実感が薄い。
母が石段の前に立ってたり、遠くにぽつんと佇んでたりする写真の方が、その場の空気や広さがぐっと伝わってくる。
不思議なものだなあ。
アップダウンはあるけど、はじめにぐっと登ってから下る流れになってて、母の足でも思ってたより大変じゃなかった。
マチュピチュは世界遺産に登録された文化遺産。
石組みの静けさは、まるで神社のような聖地の空気をまとっていた。
世代を越えて旅をする母との時間が、ここでひとつの形になった気がする。
